飛鳥へ

 

新聞に載っていた小さな記事。

 

【日本初の本格的な寺院、飛鳥寺の造営をめぐる新たな研究成果などを紹介する春期特別展「飛鳥寺2013」‥】と、この釈迦如来坐像(飛鳥大仏)の写真。

行きたい!!と、同時に K と E 。

 

そこにW子さんも加わって、学生気分に戻って飛鳥散策、いやドライブになってしまうところが、三十数年の時間の経過を感じさせますが‥。

 

【画像はクリックすれば拡大します】


横顔が素敵!

609年に鋳造されたという高さ3メートルの銅製の仏様。

東大寺の大仏よりずっと古風な面持ちが魅力的だと思うのですが‥

あちらは国宝で、こちらは重文?

なんだか不満。

後年の補修が多い? でも東大寺の大仏だって補修だらけだし‥ 

 

特別展カタログ「飛鳥寺2013」によると、近年のX線分析調査で、「仏身の80%が飛鳥時代当初のまま」という説も出ているようで、 今後どんな風に評価されていくのか楽しみです。


大仏のある飛鳥寺は甘樫丘の向かい、のどかな農地の真ん中に建っています。

畑をちょっと掘り返せば、ザックザックと飛鳥の匂いがするものが出てくるのでしょう。

 

この寺院はめずらしく本堂内も本尊も写真フリーです。


さて「飛鳥寺2013展」をおこなっている「飛鳥資料館」です。

今年は「岩戸山歴史資料館」から始まって、石造物と縁があるようで‥

 

門をはいるとすぐ、こんな亀石、猿石、石人像の出迎えです。

 

現代の彫刻展、といわれたら、どれに一票いれようか?なーんて思ってしまうほどすてきです。


 

右の3枚の写真は一連に繋がっていて、水(状のもの)が流れる、または溜まるしくみになっています。

「酒船石(さかふねいし)」と名付けられていますが、さてこれは何に使ったのでしょう?

 

更に下の写真2体ときたら、体から水を噴き出しているのです!

誰かが隠れて手押しポンプを押していた?そんな無粋なことを言ってはいけません。

「おおー」っと古代の人々は神秘の力にひれ伏していたにちがいない(?)のですから。


 

館内で眼を引くのは高松塚古墳とキトラ古墳のレプリカです。

単なるパネル展示だけではなく、石室を模したトンネル様の空間が造られ、中に入って内壁の壁画を見ることができます。 飛鳥人の気分に浸って星座の壁画を見上げてみたり‥楽しいですよ~。

 

 

はいこれは玄元舎のロゴに借用した「玄武」です。

あっ、玄元舎の玄武は中国の図柄からとりましたから、著作権云々は問題ございません。

念の為‥一言。

 


山田寺を扱った第2展示室。

今は興福寺が所有するこの国宝「旧山田寺仏頭」(これはレプリカです)

誰かに似ている‥そう、舎主の K に似ているのです。

 

昔から、「Kさんてどんな人?」と聞かれたら「旧山田寺仏頭みたいな人」と答えてきた私です。

 

ちなみに K のHLAの型(白血球の型)は日本列島最強のハプロタイプ。

「弥生時代開始前後に、遼河流域周辺から、半島西岸を一気に南下して、半島南部に到達し、更に間を措かずに、主力が渡海して北九州~山口方面に上陸・移住し、瀬戸内から近畿に弥生文化とともに拡がって、ついに国家形成・民族形成・日本語を形成するに至った集団倭人」のタイプです。

仏頭とHLAと K の顔‥なーるほど、と納得してしまいます。

 

 

 

この山田寺コーナーと特別展の飛鳥寺コーナー(こちらは写真撮影不可)は、考古学って面白い!と私に思わせてくれました。

礎石や、倒れた状態で地中に埋もれていた回廊(写真はその復元)からこーんな建造物が判っちゃうのね、という感動を伝えてくれる展示です。


せっかくここまできたのだから、と実物をみたかった聖林寺の「十一面観音菩薩」に会いに談山神社方面に向います。

門前の風情が美しいでしょう?

本堂からは古墳や山辺の道、三輪山が一望できるすばらしい眺望です。

 

やっと実物にお会いできました。うれしい!

「聖林寺」パンフレットより
「聖林寺」パンフレットより
「聖林寺」門前
「聖林寺」門前

 

談山神社は紅葉の時期はすごい人波と聞きますが、今は人も少なくゆっくりと散策できました。

檜皮葺きの十三重塔なんて驚きです。

景観や見事なお堂をゆっくり楽しむのは、人の少ない季節に限ります。

しかも青紅葉はこんなに見事なのですから。