己高山仏教文化圏「鶏足寺跡」

  

3月に一人で鶏足寺をはじめとする寺々を廻って以来、己高山(こだかみやま)山頂近くにある「鶏足寺跡」に行きたくてたまらなかった私。

前回のブログはこちら→近江湖北の十一面観音を訪ねて

 

W子さんをさそってやっと実現しました。

W子さんはさすがです。

寺院跡の遺跡調査の資料をネットで捜し、「己高山仏教文化圏」なる学術用語があることを教えてくれました。古代山岳寺院郡!想像がかきたてられ、ワクワクドキドキです。


駐車場に車を置いて30分ほどで程で登り口に到着。

そこから、行きは尾根道を登っていくことにしました。

途中、シャガの花が一面に咲き、その向こうに石垣が見えます。

ここにも寺院があったのですね。

 

山道に入ると一直線の急な登りがしばらく続きます。。久しぶりの山歩きの身体には少々きつい!

昔の人は、荷を背負わせ馬や牛を引いて登ったのですから‥すごい。


 

登山口から1時間ほどで六地蔵に到着しました。

中央に阿弥陀様、両脇に六体のお地蔵様が並んでいます。

 

早くもここで昼食です。

途中、あまりにも山野草がきれいなので、写真撮影についつい時間を費やしてしまうのです。


「イワウチワ」の群落、あと2週間早ければ、花が見られたかも‥
「イワウチワ」の群落、あと2週間早ければ、花が見られたかも‥
「スミレ」
「スミレ」
「チゴユリ」
「チゴユリ」

 

「牛どめ展望台」に到着しました。

眼下の見晴らしは、ここがいちばんいいかもしれません。

この少し前には「馬どめ」があります。

 

 


南南東だから「伊吹山」でしょうか?
南南東だから「伊吹山」でしょうか?
新緑真っ只中!
新緑真っ只中!

「イカリソウ」
「イカリソウ」
「イカリソウ」蕾から開花へ
「イカリソウ」蕾から開花へ
「ネコノメソウ」
「ネコノメソウ」

 

そして、やっと到着しました「鶏足寺跡」

前述の学術調査の資料を見ながら、そこかしこに残っている礎石を見ていると、昔日の伽藍の様子が眼前に迫ってくるようです。

 

敷地の脇には川のあとでしょう、湿地があり、カエルの大合唱が聞こえてきます。

 

地面には一面に草花が咲き乱れています。

まるで、花たちが山岳寺院跡を悼んでいるかのようです。

その中に佇んでいると、なんとなく厳粛な気持ちになってきます。


「カタバミ」
「カタバミ」
「ワサビの花」
「ワサビの花」
「イチリンソウ」
「イチリンソウ」
「スミレ」
「スミレ」
「エンレイソウ」
「エンレイソウ」
「ヤマエンゴサク」
「ヤマエンゴサク」

 

 

 

 

「キケマン」
「キケマン」

 

ここから15分程歩くと山頂に到着します。

山頂からは福井方面に向って眺望が開けています。

 

下りは谷コースを歩いてみました。

谷コースは現在、杉の植林が広がっています。

 

尾根コースに比べると距離はありますが、足にはやさしいコースです。

ところどころに塔頭の跡でしょう、石積が見え隠れしています。

 

登りは、寄り道をしながら3時間半、下りは2時間弱の山歩きでした。

 

 

駐車場に戻り、車で15分程山を入ったところにある「法華寺跡」にも立ち寄ってみました。

 

現在は古い神社になっていましたが、この石垣を見てください。

寺院というより、「城」の石垣ですね。

長い参道の両脇には、塔頭跡の石垣が続きます。

それも、ひとつひとつの面積が広い!

「法華寺」が、大変力を持った寺院であったことが窺われます。